2014年11月14日金曜日

交渉術セミナーをやります

皆さんは、交渉術と言うとどんなことを思い浮かべますか?

ひと昔前までは、望む条件を手に入れるために相手を説得するためのテクニックとして、心理学や行動理論に基づいた技術として考えられていたように思われます。

結果として、交渉の後にはそれぞれの感覚や評価において、勝者と敗者が存在していたのではないでしょうか。

その場では、明確な勝敗はつかなかったとしても、交渉後の評価によって得たもの(利益)によって、うまくいった交渉(勝者)かうまくいかなかった交渉(敗者)であったかを決めていたのではないでしょうか。


少しでも自分の利益が大きくなるように、相手の条件を引き出すのが交渉術であると思われていた時には、一方的な勝者と敗者が存在するか交渉そのものが決裂するかが交渉の結果でした。

基本的に交渉におけるスタンスは、そのころと変わりはありませんが、交渉の環境が大きく変わってきたと思われます。

具体的な例としては、交渉の専門部門と思われていた部署としての購買部門がほとんど姿を消していきました。

その理由は極めてわかり易いものです。

購買するための取引条件を決めるのがその役割であった購買部門では、購買するための本来の目的であるニーズが把握できていないために、対象となるものの購買条件を交渉することしかできないからです。


限られた情報の中で選択された、購買する対象に対しての購買条件しか目的となっていないために、本来の目的のためにはより良い代替えや違った対象を考慮することができないからです。

最近の交渉においては、直接のニーズを持っている当事者が交渉にあたることが多くなっているために、購買部門の必要性が薄くなってきているのです。

特に、新しい条件や必要な機能などについては、その場で結論の出せる者が交渉の席についていることが少ないために、「検討します」「上司に相談します」的な対応となりがちになります。

ニーズを持っている側が、当事者が交渉の席についているのに、片方では代替え案の提案や決定権のない者が相手では目的が達成できません。


グローバルスタンダードと言われる交渉との比較をしながらも、日本ならではの交渉を取り上げてその特徴を見ていきます。

民族が違えば交渉に対するスタンスも異なりますので、その違いを理解しておくことは決して損にはならないと思います。

また比較理解によって、今まで気がつかなかったことでも、日本人同士の交渉においても参考になるものがあると思われます。


グローバルスタンダード交渉と言われる、BATNA(Best Alternative To a Negotiated Agreement)やZOPA(Zone of Possible Agreement)と交渉期限の設定の3要素を理解しながら、日本の交渉の特徴を見ていきます。

海外の交渉理論である上記の3要素をそのまま持ってきても、日本における実際の交渉ではうまくいかない理由なども考えながら、日本人が苦手とされる交渉における態度やテクニックを模擬体験していきます。


模擬の交渉においては、自分の交渉における癖や考え方を改めて確認することができることと思います。

対立の関係における交渉を得意とする海外の交渉とは異なる、日本独特の交渉スタイルはグローバルスタンダードに対しては対極に位置するようなものです。

面白い経験をすることができるものと思います。


興味のある方は是非とも、下記のフェイスブック・イベントべージより参加表明をお願いします。

日本語の研究から生まれた、全くのオリジナルです。

多方面からのご意見も頂きたいと思っています。

ご参加お待ちしています。

【日時】2014年11月21日(金) 19:00スタート
【会場】フォーク酒場「昭和」 案内参照ください